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ゼロから誕生した夢の計画首都
海抜約1000メートルのゴイアス高原にゼロから建設されたブラジリアは、1960年、リオに代わって首都になった、人口約200万の行政都市。町は都市学者のルシオ・コスタと、国連ビルの設計でも知られる建築家オスカール・ニーマイヤーの斬新なアイデアを生かして設計され、空から見るとジェット機の形をしている。胴体の部分は広々とした緑のパブリックスペース。コックピットには国会議事堂や最高裁判所、各官庁など行政の中心が置かれ、両側の翼にはアパート住宅や商店が建ち並ぶ。

面白いのは、ひとつひとつの公共建築物が、まるでオブジェのように個性を競い合っていることだ。どこまでも続く大きな空の下でこれらの建物を眺めていると、まるで巨大な高原美術館を歩いているような気がしてくる。特に印象的なのは、従来の教会のイメージを大きく変えてしまった大聖堂。16本の梁で支えられたガラスドームの中には巨大な天使の像が舞い、晴れた日には眩しいほどの光が降り注ぐ。まさに未来都市を感じさせる開放的な空間だ。